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2006年4月

2006年4月24日 (月)

Tapestry(つづれおり)/キャロル・キング

聴く人を選ばない名盤

数年前に、キャロルキングの「So Far Away」がBGMに使われているお茶のCMがあって。
桜並木ちかくの川べりに、女性(確か中谷美紀)が寝そべり。
物思いにふけり、舞い散る桜吹雪をぼんやりと眺めながら
「また咲けばいい 桜がそう言っている」とナレーションが入る作品…。

「So Far Away」がとてもふさわしく、効果的に使われている映像だなあ、と無性に感動したのを覚えている。
こういうビジュアルは大いにアリだな、と共感とともにちょっとやられた、という気分になった。

女性シンガーソングライターの先駆け。
語るまでも無くあまりに有名な「Tapestry(つづれおり)」…。
私が存在を知ったのは、「キャロルキング」がそういった「記号化」されてからのことだったけど。
こういうのを聴くと、ああ私、もっと早く生まれてきたかった~、と悔しくて。
その時代の空気を吸いながら聴きたかったなあ、とこれは特に、聴くたびに思ってしまう。

そしてこの「Tapestry」は、名盤中の名盤。

数々のアーティストがこのアルバムの曲をカバーした ジェイムステイラー、アレサフランクリン、ロッドスチュワート、ダニーハザウェイ… 名曲の宝庫なのです。

私は毎度のことで単純ですが、やっぱりピアノがメインの音づくりには何より飛びつきました。ピアノ万歳!って思える曲が多い。
ピアノが2台使われてる曲もあって、昔、コピーしようと思っても同じような厚みが出せなくて困ったこともあった…当たり前なんだけどね(笑)

そしてメロディラインとコード展開。
キャロルキングはやっぱりこれが一番ポイントではないかと思っているのですが。アルバムの曲、どれも粒ぞろいで、 似通ったようなメロディはほとんどみあたらない。
にもかかわらず、どの曲もはっきり個性が前面に出ていて。
そりゃみんな歌いたくなるよ、カバーしたくなるよ…そんな曲ばかり。
その辺りがまた、名盤と語り継がれる所以かなあ、としみじみ…。

アレンジも秀逸。この時代にしては斬新だったらしい、凝ったコード使い。
しっかりと音楽を勉強した人が作ると、こうなるんだろうなあ…。

    I feel earth move

   は、とにかくカッコよくて。
ロックンロールなピアノがかっこいい!
ロックンロールでソウルフルな曲になりそうなところが、、ボーカルによって少しクールダウンされてる感じで絶妙。演奏したら楽しそう。ライブで聴きたいカッコ良さ。

② So Far Away
は、最初のワンフレーズ、So Far Away~が流れただけで、その場の風景が違ってみえてくるのは私だけ…?
あの独特の空気感がとてもよくて。淡々とした世界なのに、引き込まれる重みがあり。
ピアノのバッキングが音数少なめで、その間がまた切ないんだわ、その間にこそ、こぼれ出た感情が浮かんできたりして…そこがまた切ない。

③  It’s Too Late
れはとても有名。
キャッチーで表情豊かな展開。これは大ヒットを飛ばしたナンバー、というのも納得。
エレクトリックな現代風アレンジにしても違和感なく聴けそうな、ポップな要素も多いにアリです。
Swingoutsisterあたりが歌ってそうな感じ…。

⑨ Will you  love me tomorrow

これ…かなり好きです。相変わらずピアノのアレンジ…凝ってますね。

幸せにあふれて満たされた風景を歌っているのに…なんだか泣きたくなるのはこの曲です…。

⑪Tapestry 

やっぱりこの曲!ドラムレスで、淡々と進んでいく中で、ウーリッツァー(エレピ)がとても効果的に使われています。 

淡々と進行する中にも静かな情熱がふくらんでくるのを感じて…やっぱりキャロルキングらしさがとても出ている曲なのではないかと思うのです。 

エンディングの、行き急ぐような盛り上がり方が、鍵盤弾きぽくて、私は好き。 

 

古き良き懐かしい時代、フォーク、70年代の女性シンガーソングライター、なんてイメージをあてはめようとすると、キャロルキングって意外とクール。 

実は歌声が特徴的だったりするのです。 

 

わりと直線的。ビブラート控えめ。黒っぽいけどどこかロック寄り? 

その声からは、なごめる、浸れるあたたかさをも抱えながら、カーペンターズのカレンのような、母性のような穏やかさとは対照的に、どことなく芯のとがった、強い女性像が押し出されているように感じます。 

 

それこそが私の憧れ像なんですけどね。 

 

やっぱりピアノ弾き語りといえばキャロルキング。 

私は歌は歌えないけど、私にとって憧れのアイドルの一人です。  

キャロルキングみたいに、たくさんの人が安心して寄りかかれるような…そんな曲を私も作れたら幸せだな。

2006年4月 8日 (土)

The Rose

少し前に、TVで「THE ROSE」を中島美嘉が歌っているのをたまたまみて…。
聴いたことのある、有名な曲だよな、と思いながらも、あれ、これって?こんないい曲なんだ…と軽く心を奪われ。
こうなったらバラードオタク魂は止まらない。

色々調べるうちに、ジャニス・ジョプリンをモデルにした映画「THE ROSE」の曲、それでもってその曲は、映画に主演したベットミドラーの曲であることが判明。

ジャニス・ジョプリンて…。
存在は知ってはいるものの、曲はちゃんと聴いたことが無い。私が生まれたときにはすでに故人だった彼女。

気になる…ということで、映画をみることにしたのであります。
きっかけなんて、いつもこんなもん。偶然から得る財産て結構多いのよね。

ジャニスをモデルにしたシンガー・ローズをベットミドラーが演じているのですが。
ライブのシーンなんて、それだけで充分に見る価値あり。
観客が皆すごくいい顔していて。そこまでに引きつけるパフォーマンスがまたすごい。
私もその会場でローズをみたかったな…ってくらい。

ローズは典型的な、アーティスト気質。
破天荒で激しい性質で、周囲の迷惑かえりみず、かなり危険なヤツ。
それゆえ、常に周りと激しくぶつかり、飛び出し、逃亡したり、突拍子も無い行動を取るくせに、結局最後はいつもステージに戻ってくる。
大事な人に裏切られても、自分を愛して欲しい男に去られても…。


でもその激しさゆえに、凡人には無い魅力があるわけで。

ドラッグ、セックス、ロックンロール!それで生きているのよ!
と、すべてをさらけ出した、ステージでの彼女はとても魅力的。
酒とドラッグでカラダはボロボロ、それでも、命を削る勢いで、歌う。
彼女にはそれしかないから…。

あれが彼女のすべてなんだなあ、と、憧れとともに、ある意味ちょっと胸が痛い…。


「なぜブルースが好きなのかって?それは私が女だからよ!」
ただの可愛い女にみえたりもする。
When a man loves a woman」なんて、あれ、こんな曲だったっけ??とちょっと意外だった。
「だからお願い、冷たくしないで」と歌う…愛と音楽を前にして、それにただただ素直なだけのローズが可愛い。

結局、アーティストってどこまでも孤独で。
それを埋めたくてきっと「普通」ではないほうへとシフトしてしまったり。
それが時に人を傷つけたり、時には法で裁かれたり。
でも裏を返せばそれもただ、自分に素直なだけ。従順なだけ。
ローズもきっと、愛と音楽を前にしてただ素直なだけ。

でも結局そんなローズを受け入れられずに離れていく人々…。

Where's everybody goin'?」 
自分のもとから去られる意味がわからないからこそ、きっとローズはローズでいられたのね。

私がまだ10代の頃とか、もっと純粋で無垢な気持ちを多く含んだ心の状態でみたらまた違って見えたんだろうけど。
ある程度の年齢と経験を重ねてしまった今となっては…ステージで歌うローズが時に、ただ愛を請うだけの一人の女に見えて仕方が無かった。
ただ誰かに愛されたい、抱きしめられたいの、それだけなの、お願い!って…。

ラストで、ローズはステージで歌いながら倒れ、そのままかえらぬ人となってしまう…。
でもきっと、そんなローズがうらやましい、なんて思う種類の人は、きっと私の周りには多くいる…はず…。

実際のジャニス・ジョプリンは…ヘロイン中毒で亡くなったようです。
人気の絶頂期に。
後に多くのフォロワーを生み出した、文字通り歴史に名を残す大物シンガー。

ジャニス・ジョプリンの死の話題についてまわるのが…ほとんど同じ時期にこの世を去った、ギタリストのジミ・ヘンドリックス。
彼もまた、ギターを弾くこと以外は不器用な種類の人間だったらしく…ジャニスと似てる?
音楽にだけ、従順な人生を送ったという意味では二人の人生って似てるのかも…。
アーティストって、そういうもの。

曲「THE ROSE」は名曲ですね。
とってもシンプルで力強いバラード。だからこそ歌いこなすのも難しい、ボーカリストの力量が問われる曲、ってとこでしょう…。

曲の冒頭から、心を奪われるあのメロディー。その先には何があるの?明なの、暗なの?と、どこか期待をさせる…。
ひとつ人生をさとったあとに、穏やかな風景をみながら聴こえてくるような…。

私がシンガーだったら是非歌ってみたいなあ、と思わせる1曲です。

この映画をみて身につまされる人はきっと…もはや「普通の人」としては生きていけないのかも…。

覚悟しましょう。ね?

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