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2005年11月27日 (日)

イヴニング・スキャンダル/ボビー・コールドウェル

完璧・スタンダードAOR

少し前まで、タバコのCMのBGMってひとつのステイタスだった。

ちょっと気の利いた、コジャレた音楽のことをよく、「タバコのCMみたいな曲」、なんて表現したし…そんな曲を作りたい、なんてよく妄想を描いたもの…。

今となってはタバコのCM自体、消えてしまい久しいけれど、数々の名作を世に知らしめた、良質音源の宝庫だったように思う。

ボビー・コールドウェルの存在を知ったのも、パーラメントのCMだった、忘れもしない衝撃。初めて聴いたのが「Stay With Me」!!
あのキャッチーなサビと渋くて甘い、ソウルフルな歌声…サビのワンフレーズだけを聴いただけなのに、いつまでたっても耳から離れなくて…。私の中にちょっとした嵐を巻き起こしました。

当時中学生くらいだった私の、それまでの洋楽の概念…歌詞がわからずどれを聴いてもみんな同じような曲に聴こえる…を踏襲する、衝撃の一曲だった。
歌詞にとらわれず、音を純粋に聴こうとするきっかけになった、それまでの音楽の聴き方を変えた、ひとつの事件かも。
そして紛れも無く、オトナの魅力?AORという世界を意識し始めるきっかけとなった曲でもあります。

今思うとそうだ、すべてはここから始まったような気がする…。

そんなボビーコールドウェル。
AORを語るときには欠かせない存在、その世界ではかなりの大御所であったようで…。

「イヴニング・スキャンダル」。一作目にして傑作。
彼の作品で一番すばらしいのはこれだ、という意見も数多いが、私もそれに激しく賛同。キングオブAORにふさわしい作品。

都会の夜、センスの良い時間、大人の恋…そんなシーンが似合う音がつまっています。
ストリングスとブラスをフラットに、さりげなくつかっているあたりが、作品全体を通してのトータル感なのかな、ローズ(エレピ)もすごく効果的で70年代の雰囲気もめいっぱい。

①「Special to me」
一気に70年代に引き込まれるイントロ。夕暮れ時、西海岸を歩きながら…そんな世界に誘い込む、雰囲気たっぷりの一曲め。

②「My Flame」
結構地味め…?な曲かもしれないけど、この空気感がたまらなく好き。
この雰囲気こそ実はボビーお得意の、「口説きのAOR」だなあ、と。(笑)
Flame」って、直訳したらたぶん「炎」。うまいこと詩的に訳しても情熱とか…?と思っていたらなんと。「恋人」という意味合いもあるそうで…素敵。
確かに。

ゆっくりと一緒に歩きながら、恋人に腕をからめたくなるような、そんな甘ったるさ…ゆらゆらと浮遊する心地よさから幸せな気持ちが伝わり…こちらも温かくなるような…。
ローズのエレピのゆらぎ感がまた良くて…。華やかさは無いものの、要所要所で雰囲気を出すのに大きな存在になっていて、これがまた素敵。
思わず妄想がかきたてられてしまうような、甘い世界。

⑥「What You Won’t Do For Love/風のシルエット」はあまりにも有名。
イントロのあのけだる気なブラスのフレーズがとても印象的で、あれには啓発されたミュージシャンも多いはず…。サンプリングされたり、クラブ風にアレンジされているのを聴いたときは新鮮だったけど、逆にそれがすごく自然で、かなり驚いたっけ…。

個人的には、なんと言っても⑤「Come To Me」。
これはバラード体質の私が選ぶバラードの中でも、確実にベスト5に入りする勢いの名バラード。
これは…文句なしに、ボビーコールドウエルの存在感がまずあっての上での名曲ですね。
シンプルな力量でもって、この上なく幸せな世界を繰り広げるボビーのボーカル…。

アコピのバッキングにストリングス、それでも充分にロマンチック&センチメンタル。
オケも割りとシンプルな分、メロディやボーカルのセンスがとても 映えていて。
聴くだけでこんなに酔いしれることができる曲ってあまり無いかも、ってくらい。
Come to me、このフレーズひとつで飲み込まれてしまいそうになる…。
こんなのをもし男の人にカッコ良く歌われたりしたときにはもうーだめです、私なんてすぐ転んじゃう…Let me love you honey、なんてもう、なんてことでしょう…そんなの取り乱します…(笑)
Come to me…、思わず誰かに寄り添いたくなるような…二人でいることの幸せが、ひしと伝わってくる、シンプルだけど最強に幸せなバラード。

そしてこのアルバムのジャケットもあまりに有名。
黄昏時、夕暮れをバックに小高い丘のベンチに座りセンチメンタルな気分に浸る男…あの帽子から思うに多分ボビー本人がモデルなのかな。

そもそもボビーのアルバムのジャケットはこんな感じのお洒落なイラストのものばかり。
デビュー当時は、黒系のマーケットを狙うために、あえてジャケットはイラストにし、ボビーが白人であることを隠して売り込む、という戦略だったそうで。

確かに声だけ聴いたらソウルフル…でもルックスは、トレードマークの帽子をかぶった英国紳士…かな。

一時はメロディメーカーに徹するため、表舞台からは身を隠していた時期もあったようですが、やっぱりボビーの歌が私は好き。

どんな曲でも彼が歌うと途端に確実に彼の世界になってしまう、ボビー・コールドウェル。

AORのスタンダードでありながら、ワン&オンリーである、と思う。

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